失敗しない老人ホーム選びのポイント 4. ローカルルール編


老人ホームの中でもサービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住と呼ばれるところはホームごとに様々な特徴があります。中にはパンフレットやホームページには書かれていないホーム独自のルールを定めているところもありました。これまでに見学などで実際に見聞きしたユニークなルールをいくつか紹介します。


1. 喫煙可・飲酒可


サービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住では喫煙スペースが設けられていたり、居室中での飲酒が認められているところも結構あります。他の入居者の迷惑にならなければ、長年続けてきた習慣を辞めさせるのはかえって良くないということでしょうか。

2. ペット同居可


実際に見学に行ったホームにはありませんでしたが、取り寄せたパンフレットの中にはペットとの同居可能なホームがありました。長年一緒に暮らし、心の支えにもなっているペットと共に残りの人生を送りたいというニーズに対応したサービスといえるでしょう。それだけでなく、アニマルセラピーの考えを取り入れ、ホーム自体がペットを飼っているところもあるようです。

3. 備品は全てレンタルで


ベッド、テレビ、冷蔵庫、タンスなど部屋の備品のほぼ全てについて私物の持ち込みが禁止され、指定の業者からのレンタルの利用に限られるといったホームもありました。いわゆる囲い込みの一種なのでしょうが、そこは家賃が他に比べて安くなっていました。他のホーム、例えば特養の空き待ちのための短期入所と考えるのならば、こういったところもいいかもしれません。

4. 冷蔵庫持ち込み禁止


これまで見学に行ったホームの中で1カ所だけですが、居室への冷蔵庫の持ち込みを禁止しているところがありました。話によれば、光熱費は一律負担なので電気消費量の多い冷蔵庫の持ち込みを認めると使っている人とそうでない人に不公平が生じるからというものでした。それ以上は聞きませんでしたが、本当のところは高齢者は食べ残したものでも冷蔵庫にさえ入れておけば永久に保存できるかのように思って賞味期限を過ぎた食べ物でも平気で食べてしまうのを防ぐためなのではないかと思われます。

5. ナースコールに料金


ナースコール一回につき幾らかの料金がかかるというもの。最初に施設見学でこれを聞いたときには驚きましたが。訳を聞くとなるほどと納得しました。というのも、通常は当然のことながらコールは無料なのですが、一日に数十回の規定回数があって、それを超えると料金が発生するとのこと。居住者の中には大した用事がなくても昼夜を問わず日に何度もコールを連打する方がいたのだそう。コールがあれば行かないわけにはいかず、そうなると他の業務にも関わるということで、その予防的対策としてこういった規則を設けたという説明でした。実際にコールの回数を数えて料金を請求したことがあるのかどうかについては聞きませんでした。

6. 指定時間外のトイレ介助は別料金


あるホームでは排泄介助の時間が決められていて、それ以外の時にトイレに行きたくなった場合は原則として我慢するかオムツで対応し、どうしてもトイレ介助を望むのであれば、別料金で対応しますという説明を受けました。ちょっと驚いたけれども、そのホームは他のホームに比べてサービス利用料が安く、一日に一度程度なら指定時間外の利用料金を足しても高いというほどでもありませんでした。サービスの時間が決まっていればスタッフも働きやすいだろうし、トイレ介助が必要でない人にとっては利用料が安いという、双方にメリットがあります。どこのホームも人手不足で困っている今、利用する側としてはちょっと複雑なところもありますが、こういった介護士が働きやすいシステムもありかなと思いました。

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