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コロナとポイ活のせいでゲーム廃人になりました

 



ブログの更新を一年以上も滞らせてしまった。その理由は体調不良だとかネタ切れといったものではなく、全てはいわゆる“ポイ活”にどっぷりとはまってしまったためなのだ。普段から時間を持て余していたところにコロナで外出もままならず、ホーム内での隔離生活が続いたことで何かせねばという思いからついポイ活に手を出してしまった。それからというもの、とにかく一日中少しの時間があればスマホを手に取ってゲームをするという生活が続いている。

いわゆるポイ活サイトでのポイントの貯め方としてはアンケートや買い物、サイト登録などに加えて、ゲーム案件と呼ばれるものがある。ゲームを新規インストールした後、指定のレベルまでプレイすることでポイントが貰えるというものだ。ゲーム案件は数百円、ものによっては数千円相当のポイントが貰える。ボクのようなホームで暇を持て余している高齢ニートにとっては時間も潰せるうえに小遣い稼ぎもできるという一石二鳥の代物である。

しかし、高額のポイントが貰えるだけあって指定期限内にミッションを達成するのはそう簡単ではない。多くの場合、少なくとも一日に数時間それも効率よくプレイしなければ期限内に達成できないような絶妙なレベルが指定されている。また、報酬対象になるのは初めてインストールしたゲームに限られるので、当然初見のゲームをプレイすることになる。

したがって、ゲームにあまり馴染みのないポイ活民はポイ活案件ゲーム専用の攻略サイトを参考にしながらプレイを進めていくのだが、これらの攻略サイトを運営しているのはあらゆるゲームに精通したいわゆる“ガチ勢”の人たちである。そこには30日以内の期限のゲーム案件を1週間で達成したとか、10日で達成する方法など書かれているが、ゲームにそれほど詳しくない、新しいことを覚えるのが苦手な高齢者がそんなにうまくいくことは滅多にない。そして、どうしてもミッションを達成できそうにない時には「課金」という禁断の秘薬に手を伸ばしてしまうことになる。

ほとんどのゲームでは序盤にビギナー向けの特典プランがあってそれに課金すれば比較的楽にミッションを達成できるが、ポイントを貰うためにプレイしているのにそれに課金するのは本末転倒と考えている無課金勢は相当な時間と労力を費やさねばならない。それでも途中でレベル上げが苦しくなり、ミッション達成が難しくなってきた時には、ここまで頑張ってきたのにここで諦めるわけにはいかないという思いが強くなる。いわゆる"損切り"ができないというやつである。となれば課金に頼ることになるが、その時には既にビギナー特典は終了しておりミッション達成のためにはより多くの課金が必要となる。そして一旦課金したゲームは心理的にアンインストールするともったいない気がしてミッション達成後もプレイし続けてしまう。また、課金していなくても長時間プレイしていると育成したゲームキャラに情が移ってやっぱりゲームを続けてしまう(※ソースはボク)よくできたシステムである。

かくして、今や「ミイラになったミイラ取り」、「海老に釣られた鯛」あるいは「虎穴に押し入ってまんまと虎に食べられてしまった無能の人」状態である。ただ、まだ救いがあるのは月に数万円もをゲームにつぎ込む廃課金者にまでは堕ちていないところだ。なんとかここで踏みとどまりたい。しかし、この先どうなることか。暇を金に変える目的で始めたはずなのに、ゲームに嵌りやすい性格だからソシャゲには手を出さないと決めていたはずなのに、今朝も目が覚めたら真っ先にゲームを立ち上げ、ログイン報酬のためのルーティーンをこなす作業から一日が始まった。それもこれもみんなコロナのせいだ!そうに違いない。



引っ越しとベッドサイドタブレット



もうすぐホームに入居して一年になろうとしている。もう一年になるのかというのが正直な感想だ。一年前の引っ越しの際には、引っ越し業者がなかなか決まらなかったり、日にちが大阪のG20と重なったりといろいろあったものの、引っ越し自体はまあまあスムーズに終えることができた。

引っ越しの荷物はちょうど軽トラ一台分。事前にタイルカーペットを敷いたり、カーテンを取り付けたりととりあえず準備は済ませておいたので、荷物の搬入から、ベッドの組み立てとセッティング、ラックや衣装ケースの配置もテキパキと進み、1時間もかからずに終了。10個ほどの段ボールの蓋を開けるのもさておいて、最初にしたのはベッドサイドへのKindleタブレットの取り付けだ。

老後の楽しみにと撮り溜めた大量のDVDも持ってきていたが、それを観ようにも新しい部屋にはまだテレビがない。持て余すほどある暇な時間をやり過ごすためには当分の間このタブレットとAmazonプライムビデオだけが頼りなのだ。



タブレットはショートステイ用に購入したもので、ショートステイの間はradikoや取り込んだ音楽を聴くのに使っていた。しかし、ショートステイ先では何故かradikoの位置認証が上手くいかず関東のラジオ局しか聞くことができなかった。もしかしたらこのホームでも、と心配していたが、radikoを起動して見ると無事選局画面に地元大阪の放送局が表示されホッとした。

平日は朝から夕食前までFM COCOLOをつけっぱ、そして週末になるとradikoのタイムフリー機能でFM OH!のしゅくちゃんのMarché CoucouとキヨピーのLOVE FLAPを聴くというほぼ自宅にいる時と変わらない生活スタイルをホームでも送れるようになった。FM COCOLOはリスナーも同世代の人が多く、かかる曲も80年代、90年代のものが中心なのでBGM代わりに聴くにはぴったりなのだ。ヒロさんがリタイヤされたのは残念だけれどもコングさんもメメさんも安定の心地よさ。

ショートステイでは居室にテレビがあったのでわざわざタブレットでビデオを観ることはなかった。しかし、ホームにはテレビがまだなく、夕食後部屋に戻ってから就寝までの時間潰しはもっぱらAmazonプライムビデオのお世話になることに。

最初の頃はプライムビデオにある中国時代劇ドラマと孤独のグルメシリーズを片っ端から観ていた。中国時代劇ドラマはセットも豪華で女優さんも綺麗な人が多いので自宅にいる時からケーブルテレビのチャンネル銀河などで放送されているのをよく観ていた。プライムビデオにもまだ観たことのないのが結構登録されていたのでテレビを買うまでの間の時間潰しには十分だった。



最近、スタッフさんから面白いよと「鬼滅の刃」を教えてもらった。この歳で今更アニメとも思ったが、一話、二話と観ているうちにどっぷりハマってしまった。今では、若いスタッフさん達と『どの柱が好き?』などと鬼滅談議を楽しんでいる。


春なのに‥コロナのせいで




今年は二月三月が異常に暖かく、桜の開花も早くて入学式の頃には散ってしまってるんじゃないかと言われていたけれど、蓋を開けてみれば開花は例年よりも少し早かったくらいで、その後も雨や強風で散ってしまうこともなく、満開の桜を楽しめる期間も長かったはずなのに、何もかもがコロナのせいでもうめちゃくちゃ。

新型コロナの感染拡大が心配されるようになってからホームでの生活がどのように変わったか、変わっていないことも含めて書いていきます。

まずは外からの人の出入りが制限されるようになったこと。エントランスには以前から消毒液が置かれていたもののあまり使う人はいなかった。これがコロナ後は入館の際には必ず消毒液で手指の消毒をしてもらうようになり、非接触タイプの体温計での体温測定も決まりとなった。それに不要不急の外出は自粛するようにという要請が相まって入居者の家族さんの面会もめっきりと減り、家族さんの差し入れなども入り口の事務所に預けて会わずに帰るといったこともあるようだ。

さらに、先月からは入居者のデイサービスの利用も中止されている。デイサービスには各所のホームから利用者が集まるので、そこがクラスター化すると連鎖反応的に地域のホームに感染が拡大する可能性があるので致し方ないとしても、単調なホーム生活でデイサービスを楽しみにしている入居者も多いので長期にわたっての中止となれば、それはそれでストレスの要因になるのではという気がする。

入居者だけでなく、いやそれ以上にコロナの影響を受けているのがホームで働くスタッフの人たちだ。スタッフの中には小学生以下のお子さんのいる人も多い。学校が休校となって昼間お子さんの面倒を見てもらえる人が見つからなければ休まざるを得ず、その分出勤しているスタッフの負担が増すことになってしまう。ただでさえ人手不足なのに本当にギリギリで持ち堪えている状態だ。

とはいえ、入居者に影響が出ないように頑張ってくれているスタッフの皆さんのおかげでホーム内での日々の暮らしは食事前の手の消毒が義務付けられたくらいで特に変わっていない。

外出支援でも、電車やバスといった公共交通機関を使っての遠出は流石にできないが、すぐ近所にあるスーパーへの買い物はこれまで通り可能だ。しかし、スーパーのレジ待ちの列はいわゆるソーシャルディスタンスとかで間隔を取るように決められていて、レジ打ちの店員との間に透明のビニールが貼られるようになった。そんなこともあってスタッフの方に買い物代行を頼むことが増えた。

こんな状態がいつまで続くのか、暖かくなることでインフルエンザと同じようにウイルスの活動も治ることを願うばかりだ。来月にでも支給される(だろう?)10万円の給付金目当で、何を買おうかAmazonや楽天のサイトを徘徊することだけが楽しみな今日この頃である。


失敗しない老人ホーム選びのポイント 4. ローカルルール編


老人ホームの中でもサービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住と呼ばれるところはホームごとに様々な特徴があります。中にはパンフレットやホームページには書かれていないホーム独自のルールを定めているところもありました。これまでに見学などで実際に見聞きしたユニークなルールをいくつか紹介します。


1. 喫煙可・飲酒可


サービス付き高齢者向け住宅、いわゆるサ高住では喫煙スペースが設けられていたり、居室中での飲酒が認められているところも結構あります。他の入居者の迷惑にならなければ、長年続けてきた習慣を辞めさせるのはかえって良くないということでしょうか。

2. ペット同居可


実際に見学に行ったホームにはありませんでしたが、取り寄せたパンフレットの中にはペットとの同居可能なホームがありました。長年一緒に暮らし、心の支えにもなっているペットと共に残りの人生を送りたいというニーズに対応したサービスといえるでしょう。それだけでなく、アニマルセラピーの考えを取り入れ、ホーム自体がペットを飼っているところもあるようです。

3. 備品は全てレンタルで


ベッド、テレビ、冷蔵庫、タンスなど部屋の備品のほぼ全てについて私物の持ち込みが禁止され、指定の業者からのレンタルの利用に限られるといったホームもありました。いわゆる囲い込みの一種なのでしょうが、そこは家賃が他に比べて安くなっていました。他のホーム、例えば特養の空き待ちのための短期入所と考えるのならば、こういったところもいいかもしれません。

4. 冷蔵庫持ち込み禁止


これまで見学に行ったホームの中で1カ所だけですが、居室への冷蔵庫の持ち込みを禁止しているところがありました。話によれば、光熱費は一律負担なので電気消費量の多い冷蔵庫の持ち込みを認めると使っている人とそうでない人に不公平が生じるからというものでした。それ以上は聞きませんでしたが、本当のところは高齢者は食べ残したものでも冷蔵庫にさえ入れておけば永久に保存できるかのように思って賞味期限を過ぎた食べ物でも平気で食べてしまうのを防ぐためなのではないかと思われます。

5. ナースコールに料金


ナースコール一回につき幾らかの料金がかかるというもの。最初に施設見学でこれを聞いたときには驚きましたが。訳を聞くとなるほどと納得しました。というのも、通常は当然のことながらコールは無料なのですが、一日に数十回の規定回数があって、それを超えると料金が発生するとのこと。居住者の中には大した用事がなくても昼夜を問わず日に何度もコールを連打する方がいたのだそう。コールがあれば行かないわけにはいかず、そうなると他の業務にも関わるということで、その予防的対策としてこういった規則を設けたという説明でした。実際にコールの回数を数えて料金を請求したことがあるのかどうかについては聞きませんでした。

6. 指定時間外のトイレ介助は別料金


あるホームでは排泄介助の時間が決められていて、それ以外の時にトイレに行きたくなった場合は原則として我慢するかオムツで対応し、どうしてもトイレ介助を望むのであれば、別料金で対応しますという説明を受けました。ちょっと驚いたけれども、そのホームは他のホームに比べてサービス利用料が安く、一日に一度程度なら指定時間外の利用料金を足しても高いというほどでもありませんでした。サービスの時間が決まっていればスタッフも働きやすいだろうし、トイレ介助が必要でない人にとっては利用料が安いという、双方にメリットがあります。どこのホームも人手不足で困っている今、利用する側としてはちょっと複雑なところもありますが、こういった介護士が働きやすいシステムもありかなと思いました。

失敗しない老人ホーム選びのポイント 3. 体験入居編


体験入居ではパンフレットに書かれた情報や見学の際の説明では分からない部分を確認することができるので、入居するホームを決める前には少なくとも一度は体験入居を行っておくことをお薦めします。

ここではいくつかのホームで実際に体験入居した経験をもとに一味違った切り口から体験入居の手順と確認すべきポイントについて説明します。


1. 体験入居の手順


多くのホームでは入居希望者を対象とした体験入居を実施しています。しかし、中には空き部屋がなかったりスタッフの負担が大きいことを理由に体験入居を受け入れていないホームもあるのでこの点は見学の際に確認することが必要です。

体験入居が可能なホームであれば大抵の場合見学の際に体験入居の予約をすることができます。一泊だけのところもあるようですが、スタッフが日によって変わることなどを考えれば少なくとも二泊三日以上が望ましいです。体験入居にかかる費用は二泊三日で平均1万5千円ほどです。

2. 体験入居中に確認すべきこと


2-1. 居室の環境


まずは日当たりや騒音といった居室の環境を確認しましょう。ただし、体験入居で用意された部屋は南向きで明るいけれども、実際に入居する部屋は北向きといったこともあるので、その辺りは注意が必要です。また、幹線道路に面していて夜中でもうるさいとかはもちろんですが、入居者の中には生活リズムが昼夜逆転して深夜に徘徊する人がいてその足音が気になるといったこともあり得ます。そういったことが気になる人は入居する部屋の階数や位置の希望をはっきりと伝えておきましょう。

2-2. 設備の使い勝手


居室の収納スペースは十分か、洗面やトイレは使い良いか、必要なところに手すりがあるかなどを確認しましょう。例えば、右手に麻痺があるのにトイレの手すりが右側にしかないというのでは困ります。また、車いすを使用している場合は洗面やテーブルの高さがあっているかどうかも重要です。

2-3. テレビ・通信環境


居室ではどうしてもテレビを観て過ごすことが多くなります。例えば、スポーツ観戦が趣味という人にとっては地上波だけでなく、BSが視聴できることは大きなメリットになります。さらに、ホームによっては受信料を支払えばケーブルテレビまで視聴できるところもあるようです。

また、家族との連絡に携帯電話を使うのであれば、使用している携帯電話のキャリアの電波状態もチェックしておきましょう。さらに、パソコンやスマホも使いたい場合にはモバイルWiFiを使うことになります。その場合には、どのキャリアの回線が繋がりやすいのかをスタッフの人に聞いてみるとよいでしょう。これまでに体験入居したホームの中にはWiFiが利用可能なところもありました。

2-4. スタッフや入居者とのコミュニケーション


ホームの雰囲気が一番よく分かるのはなんといっても食事の時間です。入居者が余裕をもってそれぞれの席について配膳までの間や食後に会話を楽しんでいるところもあれば、入居者が来た順に配膳され、食べ終わるとすぐに居室に戻されるといったところもあります。これはどちらが良いということではなく、どちらが合っているかで、アットホームな雰囲気を望むのであれば前者を、自分の生活ペースを大切にしたいのであれば後者のホームを選べばよいのです。

最後になりましたが、ホーム選びで最も重要なことはやはり人、つまりは毎日の介護にあたってくれるスタッフの方たちです。入居者の数に比べてスタッフが少なすぎはしないか、スタッフ間のチームワークは取れているかなどを確認しましょう。気が合ってなんでも相談できるスタッフがいるというのは心強いものです。体験入居の間にそのようなスタッフと出会えることができれば、入居を決める大きな要素になるでしょう。ただし、どこも人手不足でパートや派遣で来ているスタッフも多いので、いいスタッフがいるからこのホームに決めたのに入居後何ヶ月も経たないのにその人が辞めてしまったということもあり得ることを理解しておく必要があります。


失敗しない老人ホーム選びのポイント  2. 見学編


取り寄せたパンフレットに書かれた内容を比較し、その中から希望する条件に合うホームを選んだところで、いよいよ見学の申し込みということになります。ここでは見学の手順や注意すべきことについて説明します。


1. 希望条件の優先順位の決定・質問事項の確認


見学に行く前にしておくべきことがあります。それはホームを選ぶ上で希望する条件の優先順位を決めておくことです。立地なのか費用なのか、それとも設備やサービスなのか、100%希望通りのホームに出会えるなどということはまずありません。どの条件を優先し、どこなら妥協できるのかを 決めておかないと見学に行ってもホームの説明を聞くだけで終わってしまい、いつまでも入居するホームが決まらないということになってしまいます。

もう一つは絶対に譲れない条件をはっきりさせておくこと。ボクの場合は、自宅で使っていた超低床タイプの電動ベッドを持ち込めることと夜間に人工呼吸器を使用できることの二つが絶対条件で、見学の時に必ず確認するようにしていました。大切なことは聞き忘れることのないようにメモしておくのに加えて、見学に行く前に同行者全員で希望条件を共有しておくのがよいでしょう。

2. 見学予約の仕方


次は見学の日時を予約することになります。施設長あるいは担当者によるホームの説明と案内、そして個別の質問、合わせておおよそ2時間程度、比較的スタッフに余裕のある昼食後あたりがよいと思います。昼食時間に合わせて見学するのがよいと書かれたサイトもありますが、体験入居を予定しているのであれば、そのときに分かることなのでそんな忙しい時間にわざわざ行くことはありません。

予約はパンフレットやホームページに書かれている電話番号から行います。時間と同行者の人数、車で行く場合は駐車場が使用できるかどうかも確認しておきましょう。ホームによっては車で送迎してもらえる場合もあります。紹介センターを利用している場合は、相談員が見学の日時の調整など面倒な段取りも全てやってくれます。

3. 見学に誰と行くか


今入居しているホームにもよく入居希望者の家族の方が来られています。中には親族一同かと思うほど多人数で来られている場合もありますが、あまり人数が多いと肝心の聞きたいことが十分に聞くことができないのではないかと他人事ながら心配になります。 ボクの場合は、同居している姉と紹介センターの相談員の方、それに都合がつく場合にはケアマネさんにも同行してもらいました。同じメンバーでいくつかのホームの見学を経るうちに、基本的な希望条件をボクと姉で確認した後、ホームのシステムや提供されるサービスなどの専門的なことは相談員の方とケアマネさんに任せるといったように自然と役割分担ができ、短時間でも内容のある見学ができるようになったと思います。

4. 見るべきは廊下の壁

見学の際には居住スペースや食堂、浴室などの設備を案内してもらえるでしょう。元々社員寮であった建物をリノベーションしてホームに作り替えた場合などでは部屋にミニキッチンやシャワースペースまであるところもありますが、法律で個室の広さが決められていることもあり、部屋のつくりはどこも似たり寄ったりです。しかし、この時、注目してもらいたいのは部屋ではなく、エレベーターホールや廊下の壁です。

そこにはその週の食事の献立表であったり、行事やレクリエーションの日程の書き込まれたカレンダー、誕生日会で撮影された写真、入居者が描いた絵や習字の作品など様々なものが貼られていることが多いです。それらを見ることで入居前にホームの日常の雰囲気を感じとることができます。

入居後にレクリエーションやサークル活動で他の入居者との触れ合いを楽しみにしているのであれば、壁に貼られた展示物が大いに参考になるのではないかと思います。

5. ホームの周辺環境の確認


見学のときに確認するのはホームの設備やサービスだけではありません。ホームの周囲の環境を確かめておくことも大切です。入居してから分ったのですが、日用品やおやつに食べるお菓子が買えるようなスーパーやコンビニが近くにあるというのはかなり重要なポイントです。

また、家族が面会に来るときに車を止められる場所が近くにあるかどうかも確認しておいた方がよいでしょう。ホームの駐車場は時間帯によってはデイサービスの送迎の車の駐車スペースとして使われることが多いので、駐車場があるからといっていつでも使える訳ではありません。

これは特殊な例ですが、ここ数年毎年のように水害に見舞われた地域で老人ホームの入居者が避難することができず、ホームに取り残され孤立してしまうといったニュースを目にするようになりました。これからは自治体の発行するハザードマップなどでホームのある場所の安全性を検討する必要があるかもしれません。


介護ベッドとG20と引っ越しと



ホームから入居の日取りが6月末に決まったと連絡があった。残り一ヶ月もないので急いでネットで引越し見積もりサイトを探し、見積もりを依頼した。データ入力から早いところで数時間後、次の日までには合わせて数社から連絡があった。

その中から3社を選びに引っ越し費用の見積もりのために下見に来てもらった。来られた方は皆さん親切で引っ越しの段取りや費用について丁寧に説明してもらえた。しかし、結果としてどことも成約に至らなかった。理由は電動介護ベッドの運送にあった。介護ベッドの部屋からの運び出しと軽トラへの積込みにはベッドを一度解体し、ホームで再び組み立てる必要がある。経験があればそれほど難しい作業ではない。それでも、万が一運送後にベッドに不具合が出た場合には責任が取れないので、介護ベッドだけは購入店に連絡して別枠で運んでほしいというのが3社の共通した対応だった。大手の引っ越し業者でホームページには介護ベッドの運送も可能と書かれていることもある。しかし、それは下請けの運送業者に経験がある場合にのみ可能ということらしい。

言われたように介護ベッドだけを専門業者に頼んで運んでもらうことも考えたが、もう一度、介護ベッド込みで運んでもらえそうな引っ越し業者を探してみたところ、老人ホームへの引っ越しを専門に扱っているところを見つけた。電話で問い合わせてみると、使用しているメーカーの介護ベッドの運送の経験もあり、特別料金もなしで軽トラ1台分の料金内で運びますということだったので、そこにお願いすることにした。

これで介護ベッドの件は解決したが、もう一つ思わぬ問題があった。月末は元々引っ越し件数が多くて予約が立て込んでいることに加えて、入居予定日の6月末は運の悪いことに大阪G20サミットと重なってしまうのだ。サミット会場となる市内からは離れてはいるものの道路事情がどうなるのかその時にならないと分からない。結局、とりあえず身一つで入居し、介護ベッドが届くまでの間、一週間ほど体験入居で使わせてもらったモデルルームで過ごしさせてもらうことになった。


障害区分見直しと重度訪問介護サービス



施設入居までにやらなければならないことに障害区分の見直しがあった。入居前に自宅で生活している時の障害区分は4で、障害サービスとして家事援助と外出支援に加えてショートステイを利用していた。給付された時間は十分にあり、自宅にいる分には不自由を感じることはなかった。

しかし、施設に入居するとなればそれでは足りず、十分な介護サービスを受けられない可能性があるので、誕生日月の3月に行われる状況調査に合わせて障害区分を見直してもらえるように市の障害福祉担当者にお願いした。

実際に、いざりのような姿勢で部屋の中での移動はかろうじて出来たものの、着替えやトイレも同居する家族の介助が必要で、ベッドからの起き上がりも日によっては困難なこともあり、常に誰かの見守りと介助がなければ寝たきりになるような状態であるということを障害福祉担当者に話をすると、障害区分の変更は何とか認めてもらえるのではということだった。

障害区分が4から5になるとこれまで受けていた障害サービスが重度訪問介護サービスに変わることになる。重度訪問介護サービスとは、文字通り重度の障害を持つ者に対して見守りや移動支援などを含めた、生活全般にわたる支援を行うサービスのことで、これが使えるようになると月あたりの介護サービスの給付時間も増えるので施設への入居後も十分な介護を受けることができる。

状況調査の後、しばらくして新しい障害サービス受給者証が届き、無事、障害区分が変更されたことが確認できた。しかし、ここからがまた大変だった。といっても、大変だったのはボクではなく、市の障害担当者とケアマネにあたる相談員、そして入居予定の施設のサービス責任者の方たちだ。

なにしろ、重度訪問介護サービスを使って老人ホームに入居するという例がこれまでになかったらしい。そのため、他市でそういった例があるかどうかネットで調べたり、大阪府の障害課に問い合わせたりと苦労していただいた結果、ようやく入居後のサービス利用計画が出来上がった。

そして、入居の日取りも6月末と決まった。施設探しを始めてからほぼ一年。時間がかかった分、納得のできる施設選びができたのではないかと思う。いよいよ引っ越しとなるのだが、そこでも予期せぬ出来事が。それはまた次回に。


体験入居、偶然の再会



年が明け、いよいよ二泊三日の体験入居となった。そこでまたサプライズが。最初に見学に行った施設、つまり断られてしまったが第一希望だった施設での体験入居でお世話になった方がスタッフとして働いていたのだ。奇遇というか、転校した学校で先に転校した元同級生と偶然再会したような感じとでもいえばいいのか、おかげで初めての施設での体験入居の緊張感も一気にほぐれた。

体験入居に使わせてもらったモデルルームは西向きの大きな掃き出し窓があって明るい。ベッドの他には、テレビと冷蔵庫、衣装タンスが備わっていて、シンプルだけれども快適に過ごせそうだ。

トイレは入り口の横、洗面台の横にあり、車いすでも使えるようにカーテンで仕切られている。便座の高さも低めでボクにとってちょうどいい高さだった。公共の施設の多目的トイレでは、足腰の弱った高齢者にとって立ち上がりやすいように便座が高めになっているところが多い。しかし、僕の場合は逆に低い方が姿勢が安定するので使いやすいのだ。トイレに限らず、体験入居では、洗面台の高さや食事のテーブルの高さなど毎日何度も使うところの使い勝手の良し悪しを確認することはとても大切なことだといえる。

この施設の定員は56人となっているが、体験入居の時には入居率は6割ぐらいのように思われた。そのせいか食事の時にも広い食堂が混雑するようなこともなく、ゆったりと食事をとることができるし、またその食事が美味しいときている。この施設を運営している会社の社長は有名料亭で修行した板前さんだったことがあり、食事には力を入れているのだそうだ。

特にスタッフの方が皆さん明るく、介助に手のかかるボクにもやさしく接してもらえて、アットホームな雰囲気も感じることができた。入居者はほぼ全員が高齢者で入居者同士でのコミュニケーションは難しいように思えたが、それ以外は何もかもが希望の条件を満たしていた。

最初の例もあったし、体験入居を終えるとすぐに紹介センターの相談員さんを通して入居申請を提出した。幸い、施設長からはすんなりと入居についてはOKをもらえた。しかし、入居の時期はもう少し待って欲しいとのこと。部屋は空いているので、スタッフの人数が揃うまでということだったのかもしれない。介護業界はどこも人手不足なのでこれは仕方がない。

ようやく入居先が決まってひと安心。後は入居の日を待つだけと思っていたら、まだ一仕事残っていた。それについてはまた次回に。


一周回って灯台下暗し



第一希望の施設に振られてしまったことで、また新たな施設探しを始めることになりました。こんな時に頼りになるのはやはり施設選びのプロである紹介センターの相談員さんです。これまでも多くの施設を紹介してもらいましたが、もう一度障害者の受け入れが可能な施設を探してもらうようにお願いしました。

その結果、紹介してくれたのが同じグループに属する、市内と隣市にある二つの施設。隣市にある施設は自宅から車で20分ほど、JRの駅からも少し離れた閑静な住宅街に建っている。市内の方は、JRと私鉄の両方の駅近くの便利なところにあり、建物も築二年ほどで新しい。しかし、その分、家賃とサービス利用料が少し高くなっている。

どちらを選ぶのかで少し迷ったが、まずは市内の施設の見学に行かせてもらった。自宅から2つ隣の駅前にあり、車なら5分ほど、自転車でも通える距離にある。実際に訪れると予想以上にきれいで、最初から老人ホームとして設計されていることもあり通路も広く、食堂や浴室などもよく考えて配置されていた。

館内を一通り見せてもらった。担当のマネージャーさんはいかにこの建物の作りがしっかりしているかについて熱く語っておられた。後で聞いたところによれば、マネージャーさんは某有名ハウスメーカー出身で、セカンドキャリアとして介護業界に来られたんだとか。なるほど。

もうひとつ、見学には紹介センターの相談員さんに加えて、ケアマネージャーさんにも同行してもらっていた。そうするとなんと、ここの施設長は以前、ケアマネさんの事業所の系列の特養で働いていたことがあり、顔見知りだとのこと。その特養にはボク自身もショートステイでお世話になっていて、聞いてみると利用しているフロアのリーダーをはじめ何人かのスタッフとは一緒に働いたこともあるらしい。なんという偶然。こんなつながりがあったとは、これも縁というものだろうか。

早速、体験入居を申し込んだところ、モデルルームに泊めてもらえるとのこと。体験入居は原則二泊三日となっているものの、希望すればそれ以上、三十泊三十一日でもOKで、実際にそれほど長く滞在した方もおられたのだそうだ。

体験入居は年が明けてからということに決まった。それについてはまた次回に。




振出しに戻ったサ高住選び



刀根山病院で施設入所の希望を伝え、介護施設照会センターに仲介をお願いしてから約8ヶ月、いくつかの施設の見学・体験入居を経て、ようやく希望する施設も決まり、そこが満室であった場合でも空きが出るまでのつなぎ(レスパイト)入居できる施設も見つかった。これで施設選びも終わりかなと思っていた。 

そして、第一希望の施設に空室状況を問い合わせるために電話をかけた。応対してくれたのは施設の見学や体験入居でお世話になった施設長さんだったが、ちょっと様子が変。なぜか歯切れが悪い。 詳しく聞いてみると、そこは隣市でいくつかの障害者を運営しているグループの一つなのだが、グループ全体の方針が入居者について市内在住の若い障害者を優先するということに変わったので、還暦を目前にしたボクを新たに受け入れるのは難しいということのようだ。 

それでも施設長さんは来週にも入居者の判定会議があるので、そこで入居できるように頑張ってみると言っていただけたのですが、やはり特例を認めることは無理ということでした。体験入居の時に合わせて入居の申込書を出していればなんとかなったかもしれないけれども、今となっては後の祭り。この時点で第一希望だった施設への入居は叶わぬ夢となりました。 

こうなった以上、それまでレスパイト入居先と考えていた施設に入居するのか、それともさらに施設探しを続けるのかを決めなくてはいけません、レスパイト入居にと考えていた施設も悪くはなかったのですが、入居を急いでいたわけでもなかったので、紹介センターの相談員の方にもう一度障害者が入居可能な施設を探していただくことになりました。

 続きはまた次回に。


第三のタイプ、ユニットケア型施設



これまでは自宅から近い小規模な施設を選んで見学・体験入居を行なっていました。しかし、もっといろいろな施設を見た上で入居施設を決めたいと思い、自宅から少し遠い施設や大規模な施設も候補に入れたことで選択肢に加わった施設は大きく増えました。 

ところが、障害者総合支援法に基づいてボクのような重度の障害者を受け入れている施設は大規模な施設と言えどもそれほど多くないのが現状です。たとえホームページに受け入れ可能と記載されていところでも、問い合わせてみると、過去には障害者も受け入れていたが、現在は体制が整っていないので入居は断っているといった場合がありました。 

そのような中、紹介センターからいただいたパンフレットの中にはなかったのですが、ネットの情報をもとに障害者を受け入れてもらえそうな施設をいくつかピックアップし、紹介センターの相談員さんに問い合わせてみました。

するとそのうちの一つは障害者の受け入れが可能で、提携もしているということだったので見学の仲介をお願いしました。 そこは自宅から車で20分ほどと少し離れたところにあるサービス付き高齢者住宅(サ高住)で、定員70名と比較的大きな施設でした。設備や周辺環境などの条件も悪くなかったので、その場で体験入居を申し込み、数週間後には体験入居となりました。 

実際に体験入居して分かったことはそこがユニットケアと呼ばれる介護システムを採用していること。ユニットケアでは10人程度の少人数のグループを単位として専任のスタッフがケアにあたるので大人数の施設でも小規模な施設のようなアットホームな環境が感じられるというメリットがあります。 また、この施設は食事はフロアごとのユニットでいただくのですが、レクリエーションなどはユニットを超えて全入居者の中から希望者が集まって行うといったように入居者間のコミュニケーションにも配慮がなされていました。 

自宅から少し離れていて、車でしか通えないという点は気になりましたが、体験入居でもスタッフの方にはよくしていただいたことから、ここもいいかなという気になりました。 

しかし、最初に体験入居に行った施設の印象があまりにも強かったので、そこに空きが出るまでのいわゆるレスパイト入居という形で利用させてもらおうかな、いろいろ見てきたけれども施設選びもこれで打ち止めかな、などと都合のいいことを考えていました。 ところが、世の中そんなにはうまくいかないもので想定外の事態が起こってしまいました。

それについてはまた次の記事で…

大規模施設か小規模施設か、そのメリットとデメリット



サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)には大きく分けてビル一棟全体を使い、入居者が50人以上となる大規模施設と2階建程度の建物あるいはビルの一部分のみを利用した、30人以下の入居者で運営される小規模施設の2つのタイプがあります。

これまでに見学に行った4つの施設はいずれも小規模タイプでした。その理由として、サ高住はいちおう60歳以上を対象にはしているものの、基本的には老人ホームなのでその入居者はおおむね80歳以上で60歳になったばかりのボクとは親子ほど歳の離れた人が多い。つまり、そういった方々とは話も合わず、施設内でボッチになる可能性が高いだろう、そして、それが入居者が多く、全員が食堂に集まって一緒に食事をとるような施設だとさらに孤独感が増すのではないかという思い込みがあり、大規模な施設は最初から選択肢から外してました。

実際に、最初に体験入居を経験した小規模な施設では、アットホームな雰囲気で、スタッフの方だけでなく、他の入居者の方々とも良いコミュニケーションが取れ、孤独感を感じるようなことは全くありませんでした。もちろん小規模施設の全てがアットホームであるとは限らないでしょう。たまたま体験入居に行った施設がそうであっただけなのかもしれません。また、アットホームな雰囲気というだけで入居する施設を選ぶわけにはいきません。小規模な施設には小規模であるがゆえのデメリットもあります。

小規模な施設のデメリットとしては大規模な施設に比べて設備面で劣っていることが挙げられます。具体的には、大規模な施設であれば施設内に厨房があって出来立ての美味しい食事が提供されるだとか、専用の車椅子に座ったまま、あるいはストレッチャーに乗ったまま入浴できる特殊浴槽があるといるといったような設備が整っていることが多いのですが、小規模な施設でこういった設備を揃えているところはそう多くはありません。

その他にも、大規模な施設の中には様々な趣味のサークルがあったり、季節ごとの行事が催されていたりと、入居者が孤立しないような取り組みが行われているところもあるようです。

これまで自宅から近い、小規模な施設ばかりを選んでいたのですが、紹介センターの相談員の方からいただいたパンフレットを見比べているうちに設備の整った大規模な施設も良いのかもと少し考えも変わってきました。また、入居してもしなくても様々なタイプのサ高住を見学できる機会はもうないだろうから、今のうちにできるだけ多くの施設を見ておきたいという思いもあり、少し候補の範囲を広げて、大規模な施設も見学に行くことにしました。


特色ある住宅型老人ホーム



最初の施設での見学・体験入居の後、紹介センターの相談員さんにお願いして、だいたい1月に1カ所のペースで新しい施設を見学して回ることにした。

二番目に訪れた施設はサ高住ではなく、住宅型有料老人ホーム。しかし、職員の方の話によれば、介護認定を受けた高齢者だけでなく、自立を目指す障害者や子育て世代のシングルマザーも入居可能な福祉ハウスというユニークな試みに取り組んでいるとのこと。最初に見学・体験入居した施設と同じような多世代共生型で、同じ建物内に放課後デイサービスも併設していた。

三番目に訪れたのも住宅型老人ホーム。ここは介護医療体制が充実していて、24時間看護師が常駐し、筋ジストロフィーやALSといった疾患にも対応が可能で、そういった疾患を持つ患者は優先的に入居できるとの説明を受けた。また、大型スーパーや商店街が近くにあり買い物にも便利なことに加えて、高台にあるので居室からの眺めも良かった。

四番目に見学に訪れたのは自宅からほど近い有料老人ホーム。近いとはいっても市外になり、比較的小規模な施設なので紹介センターからの仲介がなければ候補にも上がらなかっただろう。ここは小規模ながらリハビリと食事が美味しいことをセールスポイントにしていて、館内にリラクゼーションルームを備え、入居者は無料でマッサージを受けることができるということだった。

以上3つの施設はどこも魅力的な特長を持っていて、なおかつ自宅からも近く、比較的小規模であるという点でも希望に沿った施設だった。しかし、残念ながらどの施設も満室で部屋を用意できない、あるいは元々体験入居は行なっていないという理由で体験入居は叶わなかった。

その施設の雰囲気や介護サービスなどは実際にそこで経験しなければ分からないところがあるので、ボクにとっては体験入居は入居する施設を決める上で絶対に欠かせない条件だった。そのため、残念ながらこれらの施設は候補から外すことにして、次からはこれまで選んでこなかった、自宅から少し離れたところにある施設や入居者数の多い大規模な施設も候補に挙げて見学に行くことにした。


サ高住 最初の体験入居

サ高住 体験入居

介護施設紹介センターの相談員さんが選んでくれた施設の中から、自宅から一駅と近く、入居者数が20人余りの比較的小規模な施設を選んで見学・体験入居をすることになった。

見学は紹介センターの相談員さんに同行いただいてまあ普通に終了。しかし、体験入居は良い意味で衝撃的だった。

そこは元は老人ホームだったのを地元で障害者福祉に力を入れているグループが引き継ぎ、サ高住として障害者を受け入れるようになったところ。そのために入居者は老人ホームだった頃からいる100歳になる超高齢者から最近入居した二十歳を少し超えたばかりの若い障害者までバラエティに富んでいた。

とにかく施設の雰囲気が明るくて、体験入居の間、スタッフだけでなく入居者の人たちからも本当にフレンドリーに接してもらえた。親子ほど年の離れた若い入居者も積極的に話しかけてくれたし、夕食時には同世代の入居者の人たちと昭和トークで盛り上がった。

これまでショートステイで特養を利用させてもらっていたが、そこでは食事の時に食堂で顔を合わせるだけで食事が終わるとそれぞれ自室に戻るといったように利用者同士の会話はほとんどなかった。おそらくどこのサ高住でも同じようなものだろうと思っていたので、こんな施設もあるのかと正直驚いた。

さらに、アットホームな雰囲気だけでなく、とても開放的であったのも印象的だった。午前中から入居者が通っている作業所の送迎の人やリハビリの先生、ガイドヘルパーさんなど外部の人の出入りも多い。特養は認知症の人も多いために閉鎖的になってしまうのはある程度仕方ないことではあるが、この体験入居は障害者施設や老人ホームは閉鎖的なものという思い込みを変えるきっかけとなった。

二泊三日の体験入居を終えて、正直このままこの施設に決定してしまおうかと思ったほどだった。しかし、ここ以外にも興味のある施設もあったし、元々一年ほどかけて出来るだけ多くの施設を見た上で決めるというつもりだったので、とりあえずこの施設は第一希望ということで保留にして、次の施設の見学に行くことにした。


千差万別のサービス付き高齢者向け住宅


刀根山病院(現、大阪刀根山医療センター)からの退院に前後して介護施設紹介センターの相談員さんから入居可能な介護施設のパンフレットをたくさんいただいた。自宅からそう遠くないこと、費用が想定範囲内であること、必要十分なサービスが受けられることなどいくつかの要望を病院の医療ソーシャルワーカーさんに伝えていたので、それに沿う介護施設を選んでくれていたのだ。

パンフレットを見るとボクのような中途半端な高齢障害者でも入居可能な施設は民間の障害者施設とサービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)のどちらかに限られるようだ。いわゆる有料老人ホームであれは常駐するスタッフによって充実した介護サービスを受けることができる。しかし、介護認定を受けている65歳以上の高齢者が対象なので、まだ介護認定年齢に達していないボクは対象外で入居できないのだ。正確に言えば、65歳以下でも厚労省規定の特定疾病により要介護状態にあると認定されれば入居は可能なのだが、残念ながら筋ジストロフィーはその特定疾患に含まれていない。

パンフレットを見る限り、障害者施設は介護サービスの手厚さの点で優れれているようだった。しかし、生活の自由度が制限されることが多そうだし、何よりもどの施設も入居待ちの人が多く、ボクのような高齢障害者よりは若い人が優先されることも多いらしく、申し込んでも入居はいつになるかわからないということだったので、サ高住に絞って施設を探すことにした。

サ高住というのは、自立あるいは介護認定を受けた60歳以上の高齢者を対象としたバリアフリー型賃貸住宅で、安否確認と生活相談は義務づけられているが、その他の介護サービスは入居者が個別に施設内に併設された事業所あるいは外部の事業所と契約して訪問介護サービスを受けるシステムになっている。

介護度が低い、比較的元気な高齢者を対象とした「一般型」と呼ばれるサ高住では、介護度が高くなると特養などの有料老人ホームへの転居を求められる場合もあるようだ。とは言っても、サ高住の全てが介護サービスの点で劣っているわけではなく、24時間看護師が常駐して、看取りまで対応しているような有料老人ホーム顔負けの「介護型」のサ高住もある。まさに千差万別なのだ。なので、パンフレットに書かれた内容や短時間の見学で決めるのではなく、紹介センターの相談員さんの持つ情報や体験入居を通して実際に生活してみた印象をもとに慎重に判断する必要がある。

次からは、実際に見学・体験入居して分かったサ高住選びのポイントなどについて書いていく予定です。


介護施設選びの頼りになる助っ人:介護施設紹介センター


大手の老人ホーム紹介サイトに掲載されている、老人ホームの入居にあたって参考にしたことについてのアンケート調査によると、ケアマネジャーやソーシャルワーカーとの相談というのが最も多く、次いで、インターネットの情報、自治体の窓口、知人の紹介・口コミの順となっています。

日頃からお世話になっているケアマネジャー(介護支援専門員)であればどのような介護サービスが必要なのかだけでなく、家庭の状況まで理解してくれているので希望に合う施設を選んでもらうこともできるでしょう。しかし、ケアマネジャーが持ってる情報は担当の地域内の介護施設に限られるということがデメリットとして挙げられます。ましてや今のように次から次へと住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった民間の施設が開設されている状況でそれらの多くをフォローするのは難しいように思います。自治体の相談窓口についても同じことが言えるでしょう。

また、インターネットには介護施設に関するありとあらゆる情報が溢れていますが、必ずしもそれらの情報が正しいとは言えず、古い情報がいつまでも掲載されていることもあります。インターネットの情報で全てを決めるのではなく、見学や体験入居をする施設を決めるまでの手掛かり程度に考えていた方が良いのではないでしょうか。

その点、介護施設紹介センター(以下、紹介センター)は介護施設についての情報の質と量が断然に優れています。ケアマネジャーが知らない地域の介護施設やネットにはほとんど掲載されていない介護施設も紹介してもらえます。また、紹介センターの利点として基本的に無料で利用できるという特長があります。これは利用者が紹介センターを通して介護施設に入居した場合には、施設側から仲介料というかたちで報酬を得るというビジネスモデルによるものです。

紹介センターと一口で言っても全国展開している大手のところから地域密着型のところまで様々です。自分に合った施設を見つけるためには良い紹介センターを選ぶことが大切です。一概にどこがいいとは言えませんが、こちらの状況や要望を十分理解した相談員がついてくれて、介護施設の紹介から見学の日程調整と同行、入居手続きのサポート、さらには入居してからも様々な相談に乗ってもらえるような紹介センターを見つけることができれば施設選びの頼りになる助っ人となるでしょう。













サ高住暮らし始めます



筋ジストロフィーという難病とともに生きてきてもうすぐ60年、いわゆる還暦というやつである。還暦には「生まれ変わり」や「新しい生活の始まり」といった意味があるらしい。

だからというわけではないが、還暦を機に新たな生活を始めることになった。具体的には、サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)への住替えである。とは言っても、今はまだ入居待ちの状態で、この記事も自宅で書いている。

サ高住への住替えを決めてからネットで様々な情報を探した。ところが、サ高住の経営やスタッフの側からの情報は溢れているのに対して、そこに入居している利用者側からの情報は驚くほど少ないことがわかった。

そこで、このブログでは、サ高住への住替えを決めた訳、入居するサ高住を決めるまでの経緯、そして入居後はサ高住での生活の様子などを書き綴っていこうと思っている。障害のあるなしにかかわらず、将来的にサ高住を含むホームへの入居を考えている方の参考になれば幸いである。




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