失敗しない老人ホーム選びのポイント 1.情報収集編


自分自身あるいは身内が老人ホームや障害者施設(以下、ホーム)に入所したいという希望があっても、どうやってホームを選べば良いのかが分からず、そこでつまずいてなかなか先に進めないということが多いそうです。

ホームを選ぶのに身近な人や知り合いの「どこそこの老人ホームが良いらしい」といった話だけで決めてしまう人はいないでしょう。しかし、ホームを比較検討するための正確な情報を得るにはどうしたらよいのかについて十分に分かっている人もまた少ないのではないでしょうか。

ボク自身も筋ジスの症状が進行し、日常の生活に大きな負担がかかるようになればホームに入所したいという漠然とした思いは以前から持っていました。そして、実際にそのような状態になった時にどのようにしてホームについての情報を集めたかについて、これまでの記事に書ききれなかったことを含めて自身の経験をもとに紹介したいと思います。


1. ケアマネージャーと高齢者・障害者福祉担当者


ボクの場合、まず最初に相談したのは介護保険でのケアマネージャーにあたる障害サービス相談員と市の障害福祉担当者でした。

ケアマネと自治体の障害担当者の方とは日ごろからコミュニケーションを持ち、ボクの身体の状態や家庭環境などを理解してくれていたので地域内のホームをいくつか紹介していただくことができました。しかし、地域外のホームについての情報までは手が回らないといった様子で、より多くの情報を得るためには他の方法を探る必要があるように思いました。

ただ、ケアマネの方にはホームの見学に同行してもらい、最初の頃はホームのことをよく分かっていないボクに代わって大切な確認事項を質問していただくこともありました。従って、ケアマネや障害担当者は情報源というよりはむしろ集めた情報からそのホームが本当に自分の要望にそうものかどうかを見極めるときに福祉のプロの立場から助言してもらえる頼りになる存在といえるでしょう。

2. 医療ソーシャルワーカー


大きな病院には患者やその家族が生活全般についての相談をすることができる地域連携室や地域包括支援室が設置されています。ボクの場合は年に一度、筋ジス病棟のある大阪刀根山医療センターに経過観察入院するので、その際に地域連携室の医療ソーシャルワーカーの方に相談することで、老人ホーム仲介センターを紹介してもらい、そこから実質的な入居施設探しが始りました。

病院によるとは思いますが、医療ソーシャルワーカーは施設や老人ホームについての情報リソースも豊富に持っていることが多いので、利用しない手はありません。また、病院の先生の伝のあるホームには優先的に入居させてもらえることもあるようです。あまり馴染みのないところですが、ホームへの入居を考えているのであれば、一度相談してみる価値は十分にあります。

3. 老人ホーム紹介センター


ボクがホームを選ぶにあたって一番頼りになったのが病院の地域連携室を通して紹介いただいた老人ホーム紹介センターの相談員の方でした。希望に合うホームのパンフレットの取り寄せからホームの見学の手配、同行しての助言まで大変お世話になりました。

仲介センターはホーム選びのプロなのでその情報量は豊富です。インターネットには掲載されていないホームの情報や、ホームの評判といったことも教えてもらえることもあります。

紹介センターといっても全国的に展開しているとこから地域密着型のところまで様々で、どこが良いとは一概にはいえません。紹介センターは入居が決まればそのホームから報酬を得るというシステムなので基本的に無料で利用できます。したがって、いくつかの紹介センターの話を聞いてから、最も信頼できるところに依頼するのが良いでしょう。

4. インターネットサイト


言うまでもなくホームについて最も多くの情報を得られるのはインターネットサイトです。しかし、その情報が全て正確であるとはいえません。何ヶ月、いや何年も前の情報が更新されることなく掲載されていることも珍しくありません。実際、サイトでは障害者の受け入れも可能と書かれていたホームでも紹介センターを介して問い合わせてみると今は受け入れていないというところもありましたし、ホームページでは良く書かれていても紹介センターの相談員に聞いてみるとあまり良い評判は聞かないということもありました。ネットは便利ですが、立地や設備などのハード面以外は参考程度にした方が良さそうです。

それでもインターネットにある情報の中には実際のホームの雰囲気を知ることができる情報もあります。その一つがホームでの行事やリクレーションの様子などを公開しているブログです。ボクが今入居しているホームもスタッフブログがあり、定期的に更新されています。もう一つは、介護士専門の求人サイトの口コミです。そのホームに勤めているあるいは勤めていた介護士の本音が聞けるかもしれません。どちらも信頼のおける情報とまではいえませんが、ホーム選びの参考にはなると思います。



【アフィリエイト広告】