大規模施設か小規模施設か、そのメリットとデメリット
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)には大きく分けてビル一棟全体を使い、入居者が50人以上となる大規模施設と2階建程度の建物あるいはビルの一部分のみを利用した、30人以下の入居者で運営される小規模施設の2つのタイプがあります。
これまでに見学に行った4つの施設はいずれも小規模タイプでした。その理由として、サ高住はいちおう60歳以上を対象にはしているものの、基本的には老人ホームなのでその入居者はおおむね80歳以上で60歳になったばかりのボクとは親子ほど歳の離れた人が多い。つまり、そういった方々とは話も合わず、施設内でボッチになる可能性が高いだろう、そして、それが入居者が多く、全員が食堂に集まって一緒に食事をとるような施設だとさらに孤独感が増すのではないかという思い込みがあり、大規模な施設は最初から選択肢から外してました。
実際に、最初に体験入居を経験した小規模な施設では、アットホームな雰囲気で、スタッフの方だけでなく、他の入居者の方々とも良いコミュニケーションが取れ、孤独感を感じるようなことは全くありませんでした。もちろん小規模施設の全てがアットホームであるとは限らないでしょう。たまたま体験入居に行った施設がそうであっただけなのかもしれません。また、アットホームな雰囲気というだけで入居する施設を選ぶわけにはいきません。小規模な施設には小規模であるがゆえのデメリットもあります。
小規模な施設のデメリットとしては大規模な施設に比べて設備面で劣っていることが挙げられます。具体的には、大規模な施設であれば施設内に厨房があって出来立ての美味しい食事が提供されるだとか、専用の車椅子に座ったまま、あるいはストレッチャーに乗ったまま入浴できる特殊浴槽があるといるといったような設備が整っていることが多いのですが、小規模な施設でこういった設備を揃えているところはそう多くはありません。
その他にも、大規模な施設の中には様々な趣味のサークルがあったり、季節ごとの行事が催されていたりと、入居者が孤立しないような取り組みが行われているところもあるようです。
これまで自宅から近い、小規模な施設ばかりを選んでいたのですが、紹介センターの相談員の方からいただいたパンフレットを見比べているうちに設備の整った大規模な施設も良いのかもと少し考えも変わってきました。また、入居してもしなくても様々なタイプのサ高住を見学できる機会はもうないだろうから、今のうちにできるだけ多くの施設を見ておきたいという思いもあり、少し候補の範囲を広げて、大規模な施設も見学に行くことにしました。