筋ジストロフィーについて


まずは自己紹介を兼ねて筋ジストロフィー(以下、筋ジス)について簡単に説明します。筋ジスは徐々に筋肉が衰える遺伝性疾患と定義される、希少疾病の一つです。しかし、一口に筋ジスと言っても、実はいくつかの型があり、それぞれ原因も症状も違っていて、全く別の病気と言っても過言ではありません。

最も患者数が多く、症状も重篤なのがデュセンヌ型筋ジストロフィー(DMD)です。性染色体であるX染色体上にあるジストロフィン遺伝子の変異が原因で、患者は男性に限られるのが特徴です。一般的には筋ジスといえばこのDMDのイメージが強いのではないでしょうか。かつてはDMD患者の多くは若くして亡くなられていたのですが、最近では、早期に人工呼吸器を使用することによる予後の改善が周知されるようになったことから、50歳を超えて生存される方も増えています。

ボクのは顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)と呼ばれるもので、筋ジスの中では比較的進行が緩やかであるとされています。第4番染色体上の遺伝子の異常発現が原因と考えられ、男女ともに発症します。また、進行度合いに個人差が大きいのもこの型の特徴で、10歳までに車椅子が必要となる場合もあれば、少し腕が挙げにくいかなという程度で自分が筋ジス患者であることすら気づかずにいる人もいるようです。

FSHDで車椅子が必要になるのは全体の20%ほどという調査結果もあるので、30歳あたりで車椅子を使用するようになったボクの場合はFSHDの中ではやや症状が重い方と言えるでしょう。

筋ジスの全てのタイプに共通して言えることは根本的な治療法がまだ確立していないこと。ゲノム編集やiPS細胞などの最新の技術を応用した治療法の研究が進められていますが、実用はまだまだ先の話になりそうです。

筋ジストロフィーについてもっと詳しく知りたいとお考えの方に「一般社団法人 筋ジストロフィー協会(JMDA)」のホームページを紹介します。ここでは、筋ジスの各タイプの概要、筋ジス専門医療機関、筋ジス患者本人やその家族に向けた情報など様々なコンテンツが提供されています。また、同サイトからJMDAの活動を支援するための寄付も受け付けておりますのでよろしくお願いいたします。




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